私は高校生の2学年の冬休みのころ、苗場スキー場近くの旅館で住み込みのアルバイトをしたことがあります。
その当時スノーボードというものが出始めて、流行の真っ只中にありました。
私は地元の友人たちと、ぬくぬくただ遊んでいるであろう冬休みがもったいないと思い、冬休み1か月前に苗場の旅行雑誌に載っている旅館先へ片っ端からアルバイトを雇っていないか、電話をかけていったのです。
そこで運よく一件だけ住み込みのアルバイトを雇っている旅館があったのでした。


その当時17歳だった私は、実家を遠く離れて住み込みで働くということに一つの優越感を抱いていました。
これで自分も大人だ、というような思いがあったのです。
たかだか1か月弱の住み込みなのに、出発のときなどは地元の駅から友人たちにあたかも何年も会えなくなるのではないかというような見送られ方をされ、スノーボードを抱えながら電車で新潟県の苗場に向かったのです。
そのときの電車の車中でのワクワク感とちょっとの不安が気持ちよく気分を盛り上げていたのを今でも憶えています。
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苗場スキー場の最寄り駅に着いてみると、そこは辺り一面真っ白の銀世界で大粒の雪がしんしんと降っていたのです。
私は電車の中でのちょっとの不安があまりの銀世界の綺麗さで、すっかり消し飛んでしまいました。
なぜなら私の地元ではそこまでの大雪を見たことがなかったからでした。
そこからバスでアルバイト先の旅館に向かっていったのですが、その頃には夕方から夜になっていく頃で雪の降っている静けさのようなものが、とても神秘的に見えたのです。
雪国の素敵さを初めて感じたときでした。

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